
何もかも、やりつくされてるこの国の、僕らの聖書は白紙の答案
息をするものは耐える、息をするものは絶える。
童話の終わりは銀河ではなくここにある
ファシズムの台頭がもたらしたもの(絶対的価値観の破壊)
亡命貴族
パンが無いなら人間を食べればいいじゃない(世間知らずのカニバリズム)
革命の斬首台は喝采を食べる(恐怖政治の終焉)
どこへでも行けというのなら、死の淵へでも飛込めばいいのさ
死を生きるわけだ
痛い目には遭わせないが遺体めには会わせてやる
死なない花をだれが愛でよう
犠牲が淘汰と呼ばれる密室
お前のその手は鎌である
あの美しい人が偽装するひときれの夜
スープの冷めないうちに、ナイフの錆びないうちに
人間の足音がする病院を彼は退院した
真夜中は火星にぶつかる羽の音、赤い唇裏返して知る
リアリズムの夜
ダリの時計の歪みかた
恐怖という主題を作家が語る時代
ミートイズマーダー
ヴィーガンストレイトエッジ
深海に似た浴槽の夜
深夜二時における恐怖と恐怖における深夜二時
美しいものの表面的価値と実用的価値 *(2)
カルナバーレにおける狂気と没落貴族の殺意 *(1)
青春はベッドスプリングにからまる
聖書と哲学書とを暖炉にくべる処女の娼婦
昨夜の終わりは白濁としていてとりとめがない
唇からうけた鬱血
夏の午後が病気のように知らずしらずに訪れる
運命は贅沢の向こうに線を引く海のようだ
無知蒙昧の目隠し
evola virusが神経を組み替えるのは速い
乾いた不幸
女の夭折する血筋
逆さまに吊るした花の色
聖三角形(入射角を間違えた鋭さはそれぞれを突き刺す)
冷葬
憂鬱な日曜の夜が耳元で高鳴って
私の10代は16の頃の私の嘘なのだ
生産性の高い死
三日月は死の歌を書くペン先か
あなたの道の最期にも、時間は流れていたかしら
火葬の日の夕雲
その戦慄すら旋律に
つがいの頭蓋と蝶番
無情と無常は無上の喜悲劇
きみの采配下では罪すら清い
不幸な罪人への哀歌
(1) エドガー・アラン・ポー「アモンティリャードの酒樽」
(2)アリス・ウォーカー「Everyday Use」
